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差別表現に必要なものってなんだろう(個人的メモ)

カテゴリ:雑談  投稿日:2013/12/26

人工知能学会の学会誌の表紙がTwitterで拡散されていた。

いわゆる、メイドロボ的なビジュアルをしている。これに対して、「女性蔑視表現だ」という非難が結構見られたのであるが、いまいちピンと来なかったのでちょっと考えてみた。なお、話をシンプルにするために、表紙に描かれているのは「女性型のメイドロボである」という前提に立つ。

この表紙を女性差別表現である、とするためにはなにが必要だろうか。

1.メイドという職業が卑しい職業として認知されている。
2.女性の職業選択の自由が制限されており、働こうとするとメイドぐらいしか仕事がない社会状況である。あるいは、過去にそうであった。

書いてみたら二個しか思い浮かばなかった。

以下でちょっとだけ細かく見ていく。

1について。件の表現が女性差別になるためには、メイドという職業が卑しいものであればよい。例えば学者や総理大臣の女性が描かれていたら「女性蔑視だ」とはならない。職業の貴賤は重要なポイントである。

2について。件の表現が女性差別になるためには、女性であるが故に特定の職業に押し込まれているという状況であればよい。つまり、職業選択の自由が「女性である」という理由で制限されている状況は差別的であり、現在、あるいは過去に於いてそういう社会状況がある場合、特定の職業を描くことが差別を表現していることになりうる。

上記のどちらかを満たしていれば、差別表現とみなされる可能性がある。

すくなくとも、件の表現を見て「女性蔑視だ」と思った人は、1、2のような事を感じているのだと思う。それが正しいのかどうかは今の僕には、まだよく分からない。

 



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