ロリコンは、かわいそう——「児ポ法」議論によせて
カテゴリ：雑談 投稿日：2013/04/03
与党から、児ポ法改訂案が提出されたことで、再び表現規制についての話題が熱くなっています。「単純所持禁止」や「創作物の規制」の危険性についてここで改めて議論をするつもりはありませんし、法学に明るくない私にはその議論は荷が勝ちすぎます。
私がここで言いたいのは、「ロリコンは、かわいそう」という話です。
みんな、ロリコンは異常だと思っている
児ポ法についての議論の焦点は、ほとんどが「単純所持」と「創作物に対する規制」です。ネット上で様々飛び交う意見を見ると、大体が次のようなものになっています。
規制賛成派：「小児性愛者は異常者。異常者から子どもたちを守るために、子どもを性の対象とする表現を撲滅すべきである」
規制反対派：「小児性愛者が異常かどうかはともかく、実在の被害者のいない表現までを規制することは憲法に反する。また、単純所持禁止は冤罪や別件逮捕を発生させうる。銃や麻薬と同じ扱いにすべきではない」
ここでは、規制反対派は「小児性愛者は異常ではない」という主張をしているわけではありません。あくまで法的な危険性を指摘しています。
ただし、これらの主張をするとき、ほとんどの人は「私もロリコンは気持ち悪いと思うし、そういうの読むわけじゃないけど」という、ある種言い訳のような言葉を挟みます。すなわち、「小児性愛者は異常だ」というのは、ほとんどの規制反対派にとっても合意事項だったりするわけです。
もちろん、児ポ法についての議論では、小児性愛が異常だのなんだのというのは本来の争点ではありませんから、議題に混ぜ込むようなことはしないほうが賢明です。それ自体は正しいと思います。「小児性愛が異常か否か」というのを議論する人はそもそもほとんどおらず、「異常である」ということで一応「良識ある人」の中では了解されていることのようです。
他人の性嗜好を異常だと考えることは、原理的にナンセンス
ここで申し上げておきますが、小児性愛は異常ではありません。それは、同性愛が異常でないのと同じです。
いや、というより、こう言いかえたほうがいいでしょう。「そもそも他人の性嗜好を『異常』と断じること自体がナンセンスだ」と。
と言うのは、なにか性嗜好を異常だとするためには「性欲が生殖のためのものであるのだから、それ以外は異常である」という理路が必要になるからです。確かに、それなら筋は通るのです。
しかし「性欲が生殖のためのものであって、それ以外のための欲望は異常だ」という考えが正しいとするならば、「女性の乳房に興奮する男性も、当然異常だ」ということになります。乳房は生殖の為ではなく、幼い子供の栄養や免疫の為に存在するものですから、性欲の対象とはなりえません。でも、少なくとも日本で「乳房に興奮すること自体が異常だ」と言っても、同意は得られません。
乳房に興奮することが異常でないとするならば、その他の性嗜好も同じです。同性に欲情しようが、死体に欲情しようが、未成熟な子供に欲情しようが、それらを異常だと断ずる理由はどこにも用意することができません。
何が問題なのか？
しかしながら、小児性愛が問題になるのには理由があります。それは「現実世界で達成されるべきでない欲望である」とされているからです。それは、性愛の対象が「意志決定権を持っていない存在」であることに由来します。
日本では、幼い子供は意志決定権を持っておりません。それは、正しい判断ができる、責任をとれる主体であるとされていないからです。どんなにその時合意であっても、当の子どもが成長したとき「あれは間違いだった」と考えることがあるということです。つまり、「小児性愛が異常だから」問題なのではなく、「正しく合意を得られることが原理的に不可能だから」問題になるのです。仮に、肉体的には全く子どもでありながら、精神的には成熟した28歳の女性がいるとして、その人が同じく成人の誰かと合意の上で性行為をすることは誰も咎められませんし、異常なことではまったくありません。
結局は、差別の問題
考えてみれば、同性愛は長いこと迫害の対象でした。ボーイズラブやガールズラブという言葉で浸透してきた同性愛ですが、しかしながら未だに差別や偏見は強くのこっています。異性愛者よりも相対的に人数が少ないということもあり、同性愛者が苦しい思いをしているのは今も変わりません。ただ、同性愛はどうやら最近理解されはじめたように思われます。「同性愛は異常ではない」と発言してもいい時代になっているのです。
一方、小児性愛についてはどうでしょう。この時代に「小児性愛は異常ではない」と声高に叫べば、ロリコンと呼ばれ、それだけで迫害の対象になりえます。同性愛者を迫害することを悪いことだと考える人は増えてきていますが、小児性愛者を迫害することを悪いことだと考えている人は、ほとんどいません。「ロリコンは非難されて当然」と思われています。それは、当の小児性愛者自身でさえそうなのです。「自分は迫害されて当然なのだ。ひっそりと生きていかなければならないのだ」と考え、己を責める。善良な小児性愛者は、大変苦しい思いをしていることでしょう。
許されない性嗜好を抱いた人が、自分の気持ち一つで性嗜好を変えられたらどんなに楽でしょうか。しかしほとんどの場合は、性嗜好は宿命的に、変えることがかないません。
合法的にその性嗜好を満たすことが不可能な小児性愛者は、ただひたすら、創作の世界や想像の世界でその欲望を昇華する以外にありません。そんな世の中で己の欲望を抑えながら、善良な市民として生きている多くの小児性愛者たちを、ことさら差別することは悪いことではないのでしょうか。
憎むべきは罪。強姦のように、実際に人を傷つける行為です。その点だけは、はき違えてはいけません。
関連エントリ→「ロリコン論2（続・ロリコンは、かわいそう）」
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≫乳房は生殖の為ではなく、幼い子供の栄養や免疫の為に存在するものですから、性欲の対象とはなりえません
乳房は日本足で生活するようになってからの顔付近のセックスアピールと言う説もあります。お尻を胸に持ってきたニセお尻。なので性欲の対象になり得ます。
オッパイ好き→性的な物でないから異常→だったらロリコン責められない。
と言う展開に持っていこうとしているようですが、オッパイの発育は子供を作れる体になったサインでもあるからオスがターゲットオンしても不思議じゃ無いですよ。ロリコンはメスに発情するのではなく幼さに発情する訳ですから異常としか言いようがありません。その時点で上記の理論は破綻してると思います。
確かにロリコンは不幸だとは思いますが、現実問題として幼い我が子を性的な目で眺められるのは、親として容認しかねる事は理解出来ます。私も差別は嫌いですが同性愛等以上に理解され難い問題だと思っています。
オッパイ論で語れるほど簡単ではありません。
コメントをいただきまして、ありがとうございます。
女性の胸に対する性欲が異常でなく、小児性愛が異常だとする根拠として「生殖機能が発達していることのサインである」ないしは「尻を模していることによるセックスアピールである」という説を挙げたお話であると理解しました。
なるほど、もっともらしい説です。しかし、どちらの説にも疑義があります。
一つめは、「乳房は妊娠中に大きくなり、授乳期を迎える頃に最大化し、離乳時期になるとしぼんでいく」という一般的事実が存在していることです。たしかに妊娠をしていない女性も第二次性徴期に乳房が発達しますが、妊娠中に著しく発達するということは「オスが妊娠可能なメスを探すサインとして乳房の発達を用いる」という説は説得力に欠けます。
二つめは、「尻を模している」と表現できるほど乳房が発達している人は、少なくとも日本ではそれほど多くはいないと思われる点です。一般的でない発達をした乳房でしかできないものは、一般的なセックスアピールとして用いられがたいと言わざるを得ません。
さて、ときに、こんな説はいかがでしょうか。
「幼いメスを好むオスの選択には、合理性がある。十分に成長したメスはオスたちの競争が激しく、特別に優秀なオスでなければ子孫を残せない。しかし、競争の少ない幼いメスにアプローチをかけ、早いうちにパートナーの座に居座ることで、有利に自分の遺伝子を残すことができる。いわゆる『青田買い』である」
いかがでしょうか。もっともらしく聞こえませんか？
私はここで、上記の説の正しさを訴えたいわけではありません。私が訴えたいのは、「もっともらしい説なんてものは、簡単に作れる」ということと、その説を用いて何が異常で何が正常かを断じることの不毛さです。はっきり申し上げれば、あなたの挙げた説は「乳房『そのもの』に対する性嗜好の正当性」を何一つ説明していませんし、私のでっち上げた説は「幼い子に対する性嗜好の正当性」を何一つ説明していません。これらの説明は完全に「周辺の出来事」であり、本質には届いていません。
本文中でも述べましたが、要するに「そもそも他人の性嗜好を『異常』と断じること自体がナンセンスだ」ということです。
淫行条例はそもそも憲法違反 弁護士会も言ってる
少子高齢化や、発達、パーソナリティ障害の原因の可能性もある
同意の上での性愛を処罰するな
内閣府や政治家、行政、弁護士等に訴えるべき どんどんメールとか電話、請願陳情するべきだと思うよ本当に 皆さんお願いします 行動しましょう
ロリコンは病気でも悪でも何でもない 単なる性的趣向です ＬＧＢＴが許されてロリコンが許されないとかおかしいと思う。 初潮後の異性に興味を抱くのは生物的に正常でしょう。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/5556/syushi.html