Grayscale Lovers

結論:早く帰りたい

カテゴリ:雑談  投稿日:2015/07/05

 ここ最近、仕事をしていてよく思うのは、「安さがウリになったら、たぶんその会社って終わりに向かってるんだろうな」ってことと、「技術は最終的に人間に宿るものだよな」ってこと。

 価格って、「欲しい」って思わせる要素ではないんだよね。それは何かを「欲しい」って思ったときに飛び越えなきゃいけないハードルで、安ければ簡単に超えられるけど高いと超えにくい、ってだけ。そのハードルの向こう側に行きたいって思わなきゃ、ハードルの高低なんて最初っから問題じゃない。
 ハードルの低さをウリにするのって、その商品自体がもうありふれてて、どこのものでも同じ品質だってお客さんが思ってる、あるいはそもそも「品質なんかどうだっていい」ってお客さんが相手のときにしか成立しない。それって、自分のとこの商品がどうとかじゃなくて、よその会社との相対的な評価でしか見られてないってことでさ、お客さん、その商品にほとんど興味ないってことなんだよね。で、人員を削って、自分とこの基幹業務を外注したりしてね。そうやってどんどん自分のところに技術が残らない努力をするのがコスト削減なら、成長なんか有り得ないわなぁ。

 あと、技術を手順書マニュアル依存だと考えてるのか、手順書を作れば技術や知識が継承されたとか全体で共有されたと誤解されることがあって、それが通用するのって「未経験でも今日から働けます!」な世界だけなんだけど、一応、曲がりなりにも技術を仕事にしてる世界でそういう発想で物を言われちゃうと、悲しいものがある。僕も未熟なりに日々勉強してるから、なんとか仕事できてるんだけどなあ。「一人だけじゃなく、皆で同じ業務ができるように」っていうのは正論だけど、それには絶対に時間的なコストが必要で、そのコストを負担する気が会社側に無いとどうしようもない。それができても、「同じ業務ができる」は(完全にフォーマットが固定されているわけでなければ)「同質のものができる」ではないので、よい仕事ができる人は、教育制度がしっかりしていたとしても、やっぱり貴重なんだよね。中小だと、ある一人が欠けただけで致命的なことにすらなりうるし。

 いや、本当に会社を生き残らせたいなら、何を大事にすべきか、って話ですよ。でした。



Grayscale Loversはインディーズ作家を応援しています
[Ads by でんでんアドネット]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です